さまざまな暮らしに役立つ情報をお届けします。
説明 ペアガラスの断熱性能についてご存知でしょうか?ペアガラスには断熱効果がありますが、それがなぜかはあまり知らない人も多いと思います。「ガラスが厚いと断熱性能が上がるの?」など疑問を持っている人もいるかもしれません。そこで今回は、ペアガラスの厚みと断熱性能の関係性についてご紹介いたします。
※当サイトは、アフィリエイト広告を掲載しています。
ペアガラスの断熱性能についてご存知でしょうか?
断熱効果があり、設置することで室内の冷暖房効率を上げられる特長をもつペアガラスですが、この断熱効果がどのようにして生まれているのかについてはよく知らない、という人も多いと思います。
「少し難しそうだな」と感じるかもしれませんが、断熱性能の仕組みを知ることで、ペアガラスの断熱効果をさらに向上させることも可能です。
そこで今回は、ペアガラスの厚みと断熱性能の関係性についてご紹介したいと思います。
ペアガラスは、2枚(以上)のガラスを組み合わせてあるガラスのことで、複層ガラスとも言われています。
合わせガラスのように2枚のガラスを貼り合わせてあるわけではなく、ガラスの間は空洞となっていて、「中空層」と呼ばれる層を作っています。
中空層があることで熱の移動が抑えられるため、普通のガラス(単板ガラス)より断熱性能が高くなり、冷暖房効率を上げたり、結露防止の効果が期待できます。
先ほど、ペアガラスの内部には中空層があることをご説明いたしました。
ペアガラスが単板ガラスと異なる点の1つですが、中空層があることで、ペアガラスは高い断熱性能を持っています。
一般的な単板ガラスの場合、冬場では室内の暖かい空気の半分が窓ガラスから逃げていくと言われています。
しかし、ペアガラスは内部の中空層が熱の移動を抑えるはたらきをしているため、暖かい空気が外に逃げにくい構造となっています。
ここまで、ペアガラスの構造や断熱効果についてご紹介させていただきました。
ペアガラスは単板ガラスと同様に、大きさや厚みなどのサイズを変えたり、内部の構造をある程度変更することもできます。ペアガラスの規格をカスタマイズすることで、ペアガラスの断熱性能をさらに上げることも可能です。
そこでここからは、ペアガラスの断熱性能を上げたいときに重要なものが何かをご説明したいと思います。
ガラス板は、取り付ける場所や目的に合わせて大きさや厚みを変えることができます。
ペアガラスの場合、「ガラス板を厚くすれば断熱性能が上がる」という印象を持つ人もいるかもしれませんが、実はペアガラスに使われるガラス板の厚みは「断熱性能を上げる」ことを目的とする場合は、そこまで重要ではありません。
むしろ、ペアガラスの断熱性を上げるためには、ガラス板よりも「中空層」に注視しなければなりません。
ペアガラスの断熱性能は、「中空層」によって大きく変わります。
これは、ガラスの間にある中空層が壁になることで、室内外の熱の移動を抑えるはたらきをしているからです。
中空層の中には、空気などの気体が入っています。
空気は、ある程度の広さを持つ空間の中にあると「対流」という空気の流れを作りますが、この対流が熱の移動を妨げる壁の役割をしています。
しかし、中空層が厚いほど断熱性は高くなりますが、一定以上の厚み(12mm)に達すると断熱効果はさほど変わらなくなります。
また、中空層が厚いほど断熱は上がると紹介しましたが、最近はそれよりも効果的な方法があります。
それは、「中空層へのガスの注入」や「真空化」です。
通常のペアガラスの場合、中空層に入っているのは「乾燥空気」です。結露を防ぐため、中空層をつくるスペーサーに乾燥材を入れて内部の空気を乾燥状態に保っています。
これだけでも断熱効果はありますが、さらに断熱性を高める場合は「中空層の成分を変更すること」が最も重要となります。
断熱性能を重視したペアガラスの場合は、空気の代わりにアルゴンガスを注入しています。
アルゴンガスは乾燥空気よりも断熱性能が高いため、普通のペアガラスより中空層を薄くしたうえで断熱性能を保つことができます。
最も断熱効果が高いと言われているのは、中が「真空」になっているペアガラスです。ペアガラスの中でも中空層が真空になっているものは、「真空ガラス」と呼ばれます。
理論上、真空状態では熱の移動がないため、アルゴンガスよりも断熱性能に優れていると言われています。
真空ガラスは断熱性能の高さから、通常のペアガラスよりも中空層を薄くすることができるため、既存サッシのまま取り付けられるというメリットがあります。
ペアガラスには断熱効果があり、中空層の中身を変えることでより断熱性能を上げることができます。
しかし、特殊なガラスのため取り付ける際にはいくつか注意点があります。単板ガラスからの交換を検討するときは、これからご紹介する内容を考慮しながら進めていくことをおすすめいたします。
ペアガラスは複数のガラスを組み合わせてあるため、単板ガラスより厚みが出ます。製品によって異なりますが、ペアガラスの厚みは約12mm、単板ガラスは約3mm~6mmの厚さです。
そのため、サッシや窓枠の大きさによっては、ガラスのみの交換ができない可能性がある点に注意しましょう。
専用のアタッチメントを取り付けることで交換できる場合もありますが、アタッチメントでの対応ができないときはサッシごと交換する必要があります。
ペアガラスは複数枚のガラスを使用するため、窓サッシ自体の重量が大きくなる点にも注意が必要です。
サッシが重いと開け閉めがしにくいと感じることがあるため、ベランダなど頻繁に開け閉めをする場所のガラスをペアガラスに交換する場合は、なるべく軽いガラス板を選ぶことをおすすめします。
窓からの放熱は、窓ガラスだけではなくサッシからも発生しています。
日本の住宅でよく使われるのはアルミサッシですが、アルミサッシは丈夫で安価な反面、断熱性能はあまり高くありません。そのため、せっかくペアガラスに交換してもサッシからの放熱で効果が落ちてしまうことがあります。
ペアガラスによる断熱効果をより実感したいときは、ガラスの交換と一緒に断熱性能の高いサッシに交換することも検討してみましょう。
断熱性を上げる目的で窓サッシを交換する場合、「樹脂サッシ」がおすすめです。
樹脂サッシはアルミサッシより気密性・断熱性が高く、諸外国では多く採用されているタイプの窓サッシです。
日本での普及率はまだあまり高くないですが取り扱っている業者も多いので、リフォーム業者や窓サッシの業者に問い合わせてみるといいでしょう。
断熱効果をさらに上げることや安全対策のために、断熱シート・飛散防止フィルムが販売されていますが、ペアガラスへの使用は避けましょう。
上記のようなシート類をペアガラスに貼ると、外気とガラス板との温度差で熱割れを起こすおそれがあります。
どうしてもシート類を貼りたいときは「複層・網入・特殊ガラス対応」などの表記がある製品を選びましょう。
今回は、ペアガラスの厚みと断熱性能の関係性についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
ペアガラスは、ガラス板ではなくガラスの間にある「中空層」で断熱効果を生んでいます。そのため、ペアガラスへの交換で断熱性能を上げたいときは中空層の「厚み」と「中身」を考慮するといいでしょう。
ただし、窓サッシの大きさによっては窓ガラスのみの交換が難しい場合もあります。交換に何が必要かは、業者に相談して現地見積もりを行ったうえで判断してもらうことをおすすめいたします。
生活救急車では窓ガラスの交換を承っておりますので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。