即死は嘘？ゴキブリ退治のアルコールスプレーの効果とは

家にゴキブリが出たとき、アルコールスプレーを使えばゴキブリを即死させられるという話を聞いたことはありませんか？

ゴキブリを退治するとき、羽ばたいたり高速でこっちに飛んできたりするのが怖いので、できれば即死させられる方法で退治したいですよね。

しかし、殺虫剤のように殺虫成分が入っていないアルコールスプレーで本当に退治できるのでしょうか？

実は、アルコールスプレーは一定条件を満たしていないと即死どころか退治すらできません。むしろ、使い方を間違えると栄養を与えるだけになります。

そこで今回は、ゴキブリ退治でアルコールスプレーを使うときのやり方と、ゴキブリを即死させられるのか、どういった状況ならアルコールスプレーは効果を発揮できるのかについてご紹介したいと思います。

ゴキブリはアルコールスプレーで即死する？

最初に結論から申し上げると、ゴキブリにアルコールスプレーをワンプッシュ振りかけただけでは「即死しません」。

アルコールスプレーをワンプッシュかけただけだと、足をバサバサッ！と動かしながら逃げ回ってしまいます。クロゴキブリなどの飛ぶゴキブリなら、羽を広げて突進してくるかもしれません。

これは、殺虫剤と違ってアルコール自体がゴキブリを退治する成分ではないからです。

ゴキブリ殺虫剤とアルコールスプレーの違い

ゴキブリ用に限らず、殺虫剤と呼ばれるものは「虫の神経系の情報伝達を阻害する物質を致死量」含んでいます。そのため、ちょっとずつでも振りかけていれば毒がじわじわ効いていつか死んでくれます。

対して、アルコールスプレーに含まれているアルコール自体には「神経系の情報伝達を阻害する」効果はありません。アルコールスプレーは、ゴキブリの呼吸器官とされている気門をアルコールで塞ぐことでゴキブリが呼吸できなくなって死にます。

ゴキブリに近寄れない人は殺虫剤が安心

アルコールスプレーでも、接近してたくさんシュッシュッ！とスプレーをしつづければゴキブリを倒すことは可能です。しかし、スプレーをしている間もゴキブリは走ったり、飛んだりする可能性は十分あります。

そのため、ゴキブリに慣れていて接近した状態で暴れられても大丈夫な人以外にはアルコールスプレーを使った退治方法はオススメできません。

ゴキブリが苦手で近寄れない、遠くからじゃないと倒せないという人は、ドラッグストアで売られている「”強力”なゴキブリ専用の殺虫剤」を使うのが確実で安心です。

ゴキブリ退治でアルコールスプレーが役に立つ状況

アルコールスプレーは、ゴキブリ退治にまったく役に立たないような印象になったかもしれませんが、「状況によっては非常に役に立つ」退治方法です。

赤ちゃんやペットの近くで殺虫剤が使えないとき

赤ちゃんやペットなどがいる場所でも、ゴキブリが出てくることってありますよね。そういったとき、赤ちゃんやペットに向けて殺虫剤をかけたら大変ですよね。

しかし、ゴキブリをスリッパや雑誌などで叩いて退治するのも無理・・・といったときにアルコールスプレーが役に立ちます。

殺虫剤ほどではありませんが、スリッパや雑誌で退治するよりも数10cmほど離れた場所から攻撃ができます。

アルコールスプレーに使われるようなアルコールであれば、すぐに気化するので殺虫剤のように害のある薬剤が部屋に広がる心配もないのでオススメです。

キッチン・リビングで料理を出しているとき

キッチン・リビングで料理をテーブルに出しているときに、ゴキブリが現れてしまうことってありますよね。とくに、焼肉や鍋などの油や匂いが広がる美味しい料理をしているときに限ってひょっこり出てきます。

そんなとき、殺虫剤を使ってしまうと焼肉の鉄板や鍋の中、食材の上に薬剤がかかって食べられなくなってしまいますよね。

そういったときも、アルコールスプレーを使うのがオススメです。ゴキブリにある程度近寄らなければなりませんが、殺虫成分が食材にかかることはないので安心できます。

火のそばでは使わない

濃度60%以上の消毒用アルコールは、火の近くで使うと火災につながる危険があります。

そのため、火にかけている料理のそばでは使わないようにしましょう。

ご家庭によっては、ガスコンロをテーブルに置いて焼肉や鍋をやっている方もいらっしゃると思いますが、その場合は火を消してから対処することをおすすめします。

ゴキブリに効果があるアルコールスプレーの選び方

ゴキブリ退治にアルコールスプレーを使う場合、アルコールスプレーなら何でも効果があるという訳ではありません。

また、できれば短時間で素早くゴキブリを仕留めたい人が多いかと思います。

そこで、ゴキブリに効果があるアルコールスプレーの選び方についてご紹介したいと思います。

アルコール濃度は60%以上が目安

ゴキブリ退治でアルコールスプレーを使うときは、できれば「アルコール濃度60%以上」のアルコールスプレーを使うのが安心です。

アルコールスプレーには、アルコール以外にも水（精製水・純水）などが含まれています。これは、アルコール100%だと気化してすぐに気体になってしまい、使い物にならないからです。

テーブルやキッチンの消毒用アルコールスプレーの場合、アルコール濃度は大体25~50%前後のものが多いようです。

アルコール濃度60%以上のアルコールスプレーだと、ネットショップや一部のドラッグストアで売られている「業務用」のアルコールスプレーがあります。

ゴキブリ退治を兼ねてアルコールスプレーを購入する際は、必ずアルコール濃度もチェックするようにしましょう。

スプレーボトルの作りがしっかりしている

アルコールスプレーを選ぶときに、アルコール濃度以外にも「スプレーボトルの作り」もしっかりしているかチェックしておきましょう。

見た目はどれも同じに見えますが、製品によって「噴射範囲・距離が広い」「レバーが丈夫でしっかり連射できる」ものとそうでないものがあります。

ゴキブリにあまり接近できないという人は、噴射範囲・距離が広くて、レバーが丈夫なものを選ぶのがオススメです。

お酒で代用するときは度数に注意

アルコールスプレーが家になくて、100円ショップのスプレーボトルと飲み残しのお酒でアルコールスプレーを自作しようとしていませんか？

おそらく、あなたが使おうとしているお酒ではゴキブリ退治やテーブルの消毒に必要な「アルコール濃度」に達していない可能性があります。

ゴキブリ退治で使うアルコールスプレーのアルコール濃度は、60%以上が安心でしたよね。しかし、スーパーなどで売られている一般的なお酒の場合は、アルコールが60%以上も含まれているものはほとんどありません。

度数が高いといわれている焼酎やウィスキーでも、40~46度（%）前後です。60%を超えるものというと、スピリタスなどの一部のウォッカくらいです。

度数の低いお酒を吹きかけても、ゴキブリに餌を与えるだけになるので注意しましょう。

即死は嘘？ゴキブリ退治のアルコールスプレーの交換まとめ

今回は、アルコールスプレーでゴキブリは即死するのか、ゴキブリ退治でアルコールスプレーを使うときのやり方などについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

ゴキブリを遠くから退治したいときは殺虫剤を使うのがおすすめですが、赤ちゃんやペットがいる、リビング・キッチンで料理を出しているときなどは、アルコールスプレーが役に立ちます。

アルコールスプレーではゴキブリを即死させることはできませんが、何回かシュッシュッ！と動かなくなるまで連続で吹きかけることができれば倒すことが可能です。

アルコールスプレーは、普段の除菌にも使えるので、殺虫剤以外でゴキブリを退治したい人はアルコール濃度60%以上のアルコールスプレーを常備しておいてはいかがでしょうか。

生活救急車 編集部

生活救急車が運営するレスキューなびでは、暮らしのお困り事に役立つ情報として、トラブル解決に導くノウハウや当社の事例をお届けいたします。
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