シロアリ駆除を一軒家で行うといくらかかる？～価格を事前に調べる～

一軒家でシロアリが発生してお困りではありませんか？

シロアリは床下に住み着くことが多いため、侵入していてもなかなか発見できずに被害が広がってしまうことがあります。

シロアリが発生したときは、建物のダメージが大きくなる前に駆除したいですが、一軒家を丸ごと駆除・対策するとなると費用が気になる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、シロアリ駆除を一軒家で行った場合の費用価格などについてご紹介したいと思います。

一軒家のシロアリ駆除で知っておきたいこと

『庭に羽アリがたくさんいた』『柱にシロアリが食べたような穴がある』など、シロアリの発生が疑われるときは、早めにシロアリ駆除を行って被害の拡大を防止すると安心です。

しかし、中には『以前シロアリ対策をしたのにまた発生した』『新築からそれほど経っていないのにシロアリが出てしまった』など、なぜシロアリが発生したのか疑問に思うケースもあるかもしれません。

そこでまずは、一軒家のシロアリ駆除の時期についてご紹介したいと思います。

前回のシロアリ駆除・対策から『5年以上』経過している場合の一軒家は要注意

業者によるシロアリ対策では、『木材や土壌に薬剤をまいて、建物にシロアリが寄り付かないようにする』方法が比較的主流です。

この薬剤の効果は『5年』を経過するとなくなってしまうため、前回のシロアリ駆除やシロアリ対策を行ったときから5年以上経っている場合は、シロアリの『再発生』が起こるおそれがあります。

シロアリ駆除・対策を依頼したときは、依頼時の見積書や請求書、保証書などを保管しておいて、『次に対策を行う時期』を把握しておくといいでしょう。

新築の一軒家でもシロアリが発生するケースとは

『シロアリは柔らかい木や湿って腐った木を好むから、新築の一軒家には住み着かない』というイメージを持たれることがよくありますが、新築の家でもシロアリが発生するケースはあります。

新築の家の木材は硬くて乾燥しているのでシロアリが好んで食べることは少ないですが、一軒家の状況によってはシロアリが住み着いてしまう可能性も考えられます。

シロアリ駆除を一軒家で行った場合の価格相場を紹介

シロアリ駆除を業者に依頼するときは、『費用・価格がいくらかかるのか』が気になるかもしれません。

一軒家の構造や立地条件はそれぞれ異なるため、具体的な費用は建物ごとに変わります。そのため、詳しい相場については見積書の内容から確認することをおすすめしております。

しかし、『どんな作業で費用が発生するのか』『施工単価の出し方』などをある程度確認して、大まかな費用が計算できると安心できると思います。

そこでここからは、シロアリ駆除を一軒家で行った場合に必要な費用についてご紹介いたします。

シロアリ駆除の費用は『駆除方法』で異なる場合がある

業者が行うシロアリ駆除には『バリア工法』『ベイト工法』の2種類が使われることが多くなっています。2種類の工法は、それぞれ下記のような特徴があります。

駆除方法	作業内容
バリア工法	消毒・殺虫成分などを含む薬剤を被害箇所に散布して駆除する方法。 施工費用が比較的安価・即効性が期待できるなどのメリットがある。 薬剤が土壌や人体に影響しないように、最大でも『5年』で自然分解されるため、定期的に再施工が必要。 また、被害箇所や被害状況によっては建物に穴をあける追加工事が必要になることがある。
ベイト工法	毒餌（ベイト剤）を地中に設置し、シロアリに食べさせて駆除する方法。 毒餌は『脱皮を阻害する』薬で、脱皮をしない生物（人体、犬や猫、植物など）には無害。 バリア工法と比べると相場が上がりやすく、効果が出るまで数か月～半年程度かかることがあるが、巣ごと駆除する効果も期待できる。 餌がなくなって効果が切れたときは、補充または再施工を行う。

駆除方法によって施工単価や単価の計算方法が異なる可能性があるので、『価格を知りたい』という場合でも、工法の違いをおさえておくと費用をイメージしやすくなると思います。

駆除するシロアリの種類で費用が異なるケース

日本家屋のシロアリ被害は、8～9割が『ヤマトシロアリ』という種類によるものといわれています。

そのため、シロアリの駆除料金はヤマトシロアリを駆除した場合の費用で想定されていることがあります。

ヤマトシロアリ以外のシロアリは駆除の難易度が高くなることがあるので、業者によっては追加料金が発生する場合もあります。

>>>シロアリの見分け方！種類や駆除・予防方法は？

業者のシロアリ駆除料金を『坪単価』『メートル単価』で表記している場合の計算方法

シロアリ業者のホームページやチラシには、料金の目安を『1坪○○円』『1㎡○○円』といった形で表記してあることが多いですが、この書き方はそれぞれ『坪単価』『メートル単価』と呼ばれています。

床下など建物の木材に広範囲に施工を行う、バリア工法に多い計算方法です。

この場合、建物の坪数または面積に対して単価をかけ合わせれば、駆除料金を計算することができます。

『1坪』はおよそ『3.3㎡』で計算されるため、坪単価のほうがメートル単価より広い面積の価格を表記しています。

駆除料金の面積が1階のみのケース・2階以上も含むケース

シロアリ駆除は床下を中心に行うため、施工面積は『1階の床面積』をもとに計算されることが比較的多いようです。

ただし、屋根裏など2階以上の部分に被害が出ている可能性があるときは、2階以上の床面積も計上される可能性があります。

たとえば『イエシロアリ』は屋根裏の木材を食害することがあるため、イエシロアリの駆除を行う場合は2階以上の床面積も計算されることがあります。

業者のシロアリ駆除料金を『外周メートル』で表記している場合の計算方法

坪や平米といった施工面積のほかに、『建物の外周』で料金を計算する方法が取られる場合もあります。

ベイト工法での施工方法の1つに、『建物の外周に合わせて数メートル間隔でベイト剤を設置する』というやり方があります。

この方法でシロアリ駆除を行う場合に、外周の長さで料金を算出している業者もいます（坪単価・メートル単価を採用している業者もあります）。

一軒家のシロアリ駆除作業に必要な工事の費用

シロアリの被害箇所や一軒家の構造などによっては、『シロアリ駆除作業を行える状態にする』ための工事が必要になる場合があります。

穴あけなど基本的に建物に変化を加える作業のため、調査や見積もりで『工事が必要』と判断された場合は、業者から事前に依頼主へ提案されます。

『何か所工事を行うのか』『1か所につきいくらかかるのか』などの事前説明をしっかり聞いて、疑問に思ったことは作業前に確認しておくことをおすすめします。

一軒家で行われることがあるシロアリ駆除工事の種類

ここでは、業者が一軒家のシロアリ駆除で行う可能性のある工事と作業内容を一部ご紹介したいと思います。

工事の種類	作業内容
穿孔注入処理	木材の内部に薬剤を注入するために、ドリルなどで穴をあける工事。 薬剤を注入したあとは、開けた穴をコーキング剤などで補修して埋める。
スラブ処理	浴室や玄関下など、構造上床下に潜ることができない場所の土壌に薬剤を注入するときに行われる工事。
斫り（はつり）工事	床下に潜って作業をする際に、基礎部分に人が通れる場所がない、または狭すぎて通れない場合、床下に入れるように穴をあける（斫る）工事。
点検口作成	室内から床下やにもぐって調査や点検、作業が行えるように、建物内の床に床下への人通口を作る工事。 屋根裏に被害が出ているときは、屋根裏に点検口を作る場合もある。

工事以外の作業では、養生や廃材処理などの費用を雑費として計上される場合があります。

シロアリ駆除の斫り工事では『建物の基礎部分に穴を開ける』作業を行う

斫り工事では基礎部分に穴をあけるため、斫り工事を行った部分の基礎は強度が落ちてしまう点に注意が必要です。

斫り工事を希望しない場合は『床にあけた穴から薬剤を散布する』などの方法で駆除を行いますが、実際に床下を確認することができないため駆除効果が十分に発揮されない可能性もある点を考慮しておいたほうがいいでしょう。

一軒家のシロアリ駆除では『駐車スペースの有無』も確認しておく

シロアリ業者は車に各種作業道具を積み込んで現場に訪問するため、『業者の車を駐車するスペース』を確保しておく必要があります。

駐車スペースがないときは付近のコインパーキングなどに駐車することが多いですが、『駐車場代を依頼主に請求する・しない』は業者によって異なります。

有料駐車場に車を停めてもらう場合は、費用負担や駐車料金について確認しておくといいでしょう。

シロアリ駆除にかかる時間は『数時間～1日以上』

時間ごとに料金が加算されていくタイプの有料駐車場の場合、駐車料金は駆除作業にかかる時間で異なります。

シロアリの駆除作業時間は一軒家の面積や施工箇所の数などによって変わり、『20坪』前後の一般的な一軒家なら2時間～5時間程度、2階以上も作業するなど施工範囲が広い場合は1日かかったり、日をまたいで作業を行う場合もあります。

一軒家のシロアリ駆除を行った後に必要になる可能性がある『補修工事』とは

一軒家にシロアリが発生した場合、被害が軽ければ床下や建物のシロアリを駆除するだけで対応が完了する可能性があります。

しかし、床下の柱など建材が食害で破損・劣化している場合は、食べられた箇所を修理しておいたほうがいいでしょう。

シロアリ被害があった場所の補修工事では、たとえば下記のような作業が行われることがあります。

補修工事の種類	作業内容
木材の補強・交換	シロアリに食べられた部分の木材を鋼製束（鋼鉄製の支え）に交換し、基礎部分を補強する。 被害箇所によっては、木材を撤去して新しい木材を入れる場合もある。
断熱材の交換	シロアリに食べられた部分の断熱材を新しく交換する。
外壁の破損箇所修繕	シロアリの侵入箇所や、雨漏りの原因になっている破損箇所を補修する。

シロアリに強い木・シロアリが苦手な木ってあるの？

木材の補強や交換を行う場合に、『シロアリに食害されにくい木材を施工したい』と考える人もいらっしゃると思います。

日本で使われる木材の中では、たとえば下記のような木材が比較的防蟻性が高いといわれています。

また、木材自体の防蟻性と同様に、『木材に防腐剤・木部処理剤を塗る』などのシロアリ対策を行ってから施工を行うことも大切です。

生活救急車でシロアリ駆除を行った場合の料金事例

ここでは、生活救急車でシロアリ駆除作業を依頼した場合の料金をご紹介しております。

駆除作業に『穿孔処理』や『斫り工事』などの追加作業が必要になった場合の事例もご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

※作業当時の料金の為、料金体系・税率が現在と異なる場合がございます。

シロアリの駆除

シロアリの羽が生えているのがたくさん出てきたので駆除してほしいとのご依頼をいただきました。ご相談の結果、床下のシロアリ駆除と斫り作業にて対応いたしました。

項目内容	料金（税込）
床下シロアリ駆除作業　17.5坪	115,500円
床下斫り作業　2ヶ所	14,500円
合計	130,000円

※作業当時の料金の為、料金体系・税率が現在と異なる場合がございます。

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シロアリの駆除

シロアリ駆除のご依頼で訪問しました。ご相談の結果、床下のシロアリ駆除のための工事をはじめ、風呂場のタイルと畳床への穿孔処理等を行いました。

項目内容	料金（税込）
基本設定金額	11,000円
床下　シロアリ駆除工事　35㎡	77,000円
風呂場タイル　穿孔処理	19,800円
畳床　新規　穿孔処理　10.5畳	23,100円
外廻　縁台　新規取付　2.8ｍ	46,200円
諸経費・廃棄物処理・消耗部品	12,900円
合計	190,000円

※作業当時の料金の為、料金体系・税率が現在と異なる場合がございます。

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シロアリの駆除

羽アリが出ているとのご相談をいただきました。現場を拝見し、床下のシロアリ消毒、駆除工事と床下清掃を行いました。

項目内容	料金（税込）
床下シロアリ消毒　駆除工事　47㎡	206,800円
框穿孔処理	13,200円
床下清掃	8,800円
玄関スラブ処理	22,000円
基礎コンクリート　人通口斫り　2箇所	39,600円
合計	290,400円

※作業当時の料金の為、料金体系・税率が現在と異なる場合がございます。

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シロアリの駆除

シロアリのせいなのが板のところがボロボロになっているとのご相談をいただきました。現場を拝見し、シロアリ対策として、土間のスラブ処理や内壁の穿孔処理、建物外回りの圧力注入処理、外壁のクラック工事を行いました。

項目内容	料金（税込）
シロアリ土間1階　スラブ処理駆除　523㎡	230,120円
框穿孔処理	11,000円
1階・2階　内壁穿孔処理、建物外廻り　圧力注入処理	44,000円
外壁4面クラック工事　一式	330,000円
合計	615,120円

※作業当時の料金の為、料金体系・税率が現在と異なる場合がございます。

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シロアリ駆除のアフターサービス・保証について

シロアリは繁殖力が高くさまざまな場所に巣を広げることから、『1回の駆除でシロアリの巣をすべて駆除し、シロアリが1匹もいない状態にする』ことは専門の業者でも難しいといわれています。

そのため、多くのシロアリ業者は駆除作業後のアフターサービスとして、保証制度を用意しています。

保証期間は薬剤の効果が切れる『5年』と設定されていることがほとんどです。補償内容は業者によって異なりますが、たとえば下記のような保証サービスがあります。

保証内容	説明
施工保証	保証期間内にシロアリが再発した場合、無料または割引で駆除を行う
定期点検	保証期間中、1～2年に1回点検を行う。ベイト工法の場合は、点検時に中身を見てベイト剤を補充することがある
建物修復費用補償	シロアリの再発で建物が損傷した場合に、損傷部分の修復費用を補償する（上限あり）

シロアリは一年中活動しているため、保証サービスを利用して『点検・調査のみ』の依頼も毎年やっておくと、再発生時の早期発見につながりやすくなります。

自分でできる一軒家のシロアリ予防対策方法

シロアリ駆除を行ったあとは、シロアリが再発生しないように予防をしておくことをおすすめします。

業者の定期点検や保証を利用できる可能性もありますが、セルフチェックで早期発見をしたり、シロアリが発生しない環境をつくるなどの予防対策は自分でも行うことができます。

一軒家でのシロアリのセルフチェック・発生予防のやり方

シロアリの再発生を防ぐには、『シロアリが好む環境をつくらない』ことが大切です。

建物やその周辺をチェックしながら、下記の対策方法を参考にしてみてください。

セルフチェックでシロアリの兆候を調べる方法は、下記のページでご紹介しております。

>>>シロアリの兆候について

一軒家のシロアリ駆除の価格まとめ

今回は、一軒家のシロアリ駆除についてご紹介させていただきました。

一軒家のシロアリ駆除を業者に依頼した場合の費用価格は、建物の広さや駆除方法などによって異なります。

具体的な料金は建物やシロアリの被害状況でも変わってくるので、現地での見積もりで確認されることをおすすめいたします。

生活救急車でも、シロアリ駆除作業を承っております。「他社の見積りと比較したい」といったご依頼でも承っておりますので、お困りの際はお気軽に現地見積もりをご利用ください。