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説明 寒い地域ではお馴染みの「冬囲い」ですが、引っ越しをしたばかりの人や、家を買ったばかりの人にとっては、何のことか分からないですよね。そこで今回は、庭木の冬囲いについてご紹介したいと思います。
東北・北海道などの寒い地域で雪や冬の寒さから、庭木を守るために行う対策のことを言います。雪対策だけだと思っている人もいらっしゃいますが、冬の寒さ対策が重要なため、雪が降らなくても行った方がいいこともあります。
冬囲いには、色々な効果があります。種類などによって効果が異なりますが、主に下記のような効果があります。
もともと暖かい地域で育つ種類の庭木を育てている場合、越冬させるのが大変です。冬囲いは人間でいうところの防寒対策となり、庭木が越冬する手助けをしてくれます。
積雪がある地域では、木に雪が積もることもあります。雪は見た目とは違って、降り積もると数十キロ、数百キロはあたり前になります。冬囲いをしておくと、そういった雪の重みで枝が折れることを予防することができます。
庭木への効果というよりも、庭木を使った庭全体への効果です。雪吊りや棚囲いなど、冬の装飾目的で冬囲いを行うこともあります。
庭木を守るための冬囲いですが、その見た目から名物になっている地域もあります。「兼六園の雪吊り」をご存知でしょうか。毎年11月1日から行われ、りんご吊り、幹吊りなどが見られます。日本の三大庭園の一つである兼六園ですが、この雪吊りを見るために訪れる観光客もいるほどです。
兼六園の雪吊りのレベルは難しいですが、小さい低木などであれば一般の人でもできるかもしれません。必要なものは、竹3本と玉縄です。
初めての人の場合、枝葉をまとめる際に勢い余って枝を追ってしまったり、竹の埋め込みが上手くできなかったり、珠紐で竹を束ねられなかったりと難しいと思います。そういった場合は、一度プロの方に頼んでやり方などを見てみるといいかもしれません。
先ほど、兼六園の雪吊りをご紹介いたしましたが、雪吊り以外にも色々な種類の冬囲いがあります。その一例をご紹介したいと思います。
先ほどのやり方で紹介した、竹を三角形に三本立てて行う冬囲いが三ツ又しぼりです。中低木に見られる冬囲いの方法です。
竹などを組んで、屋根を作るような方法です。景観の良い物が多く、装飾重視で行っているものもあります。低木の寄植をしている場所で、よく見られます。
防風ネットという、近代の道具が出てきましたが、寒さに弱い庭木には有効な方法です。主に、三ツ又しぼりをしたうえから防風ネットで囲います。
主に松の幹にこもを巻いて、害虫(マツカレハなど)から庭木を守る方法です。しかし、あまり効果がないという声が多く、ある調査では害虫の天敵が増えて逆効果だとも言われています。
今回は、庭木の冬囲いの意味、方法や種類などについてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。引っ越しで庭木を移したばかりの人、庭木を買って初めての冬を迎える人などは、しっかりと冬囲いをして庭木を守ってあげて下さい。また、たまには冬の庭の景色を替えたいという人は、棚囲いなどの装飾を重視した冬囲いをしてみてはいかがでしょうか。